筋膜よりも骨膜

骨膜という言葉を聞いたことがあるだろうか?世間的にははやりのように「筋膜」とか「筋膜リリース」という言葉の方が有名です。これもマスコミが、肩こり、腰痛改善のために新発見とばかりに筋膜リリースを取り上げたからだと思う。確かに一時的に痛みをとるという意味では筋膜リリースは、効果的だし、私自身も筋膜注射を何度も受けたことがあります。

そしてナックルマッサージを教えているとすぐに「筋膜リリース」だとマスコミを通じて知っている言葉を使いたがる人も多い。

実は人間の体には、多くの膜が存在する。すべての臓器に膜があるのではないだろうか?もちろん骨にもある。これが骨膜と呼ばれていて、全身の骨に存在し、関節部分はそれが関節胞呼ばれるジョイント組織を作り上げ、スムーズなモビリティを実現している。

骨膜には、神経・血管・リンパ管が通っていて、刺激伝達や栄養の運搬という仕事を担い、骨の成長をつかさどります。

B.F.Tで教えているナックルマッサージは、筋膜だけではなく、どちらかというと骨膜のマッサージに至るものです。最近の東大の研究発表で、世界で初めて、骨を太くする「骨膜幹細胞」が、骨を長くする「成長板幹細胞」を遠隔からコントロールすることで、生後の骨格成長に重要な役割を果たすことを発見しました。

どうゆうことかというと、骨膜の幹細胞が骨を太くするだけでなく、長くも成長させるということです。

これは、老化と非常に関係することです。年を取って姿勢が維持できなくなると、骨自体も短くなったり、変形をしてしまい、なかなか元には戻りません。そうなるといくら姿勢矯正をしたといしても根本解決にはならないのです。中年期に姿勢が悪いことから、単なる筋膜リリースマッサージだけをしていたのでは、長期的に見た場合、骨の老化は防げないことになります。

普段から、ナックルによる筋膜マッサージをすることで、大きな若返りの効果が期待できるとともに、骨を若いまま維持できることで、根本的な姿勢の維持も可能であると強く思います。年をとっても、背骨が丸くなったり、鎖骨が短くなって巻肩が戻らなくなったり、腰が曲がったりしないですむようになります。

何せ骨は、血液を造る臓器です。**約120日で全部の血液が生まれ変わります。**そしてその骨を丈夫にすること、骨膜をマッサージすることで、毛細血管の増加、むくみの改善(リンパの流れ)、血液の若返りなども可能になります。

結果ナックルマッサージで、若々しいスタイルの維持、ぴちぴちとした肌の維持など単なるはやりの筋膜リリースでは味わえない健康を獲得できるのではないでしょうか?